連覇を逃し涙ぐむ生徒たちと、代表牛のとももあおば=8日午後、鹿児島県霧島市

 和牛の日本一を決める品評会「第12回全国和牛能力共進会」は8日、鹿児島県霧島市牧園町などで大会第3日を行い、高校および農業大学校の部に牛「とももあおば」を出品した岐阜県勢の飛騨高山高校(高山市)は24頭中6席だった。前回大会は最優秀賞だったため連覇を逃す悔しい結果となったが、肥育に青春を注いだ生徒は「後悔はない」と充実感を口にした。

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 「あおばとここまで来れてよかったね」。第1席で鹿児島県の高校名が呼ばれると、「とももあおば」を囲んだ生徒5人はあふれ出る涙を拭い、互いに声をかけ合った。2017年の第11回大会で新設された「高校生の部」で、初代王者に輝いた同校。連覇を目指して挑んだ今大会だった。

 会場で牛を引く重要な役目「ハンドラー」を務めた3年の村瀨怜奈さん(18)は「あおばも私たちも、成長できた1年半だった」と振り返る。昨年4月に校内で生まれたあおば。村瀨さんと2年の堀颯真さん(17)を中心に世話してきた。堀さんは「毎日真剣に取り組んできたから、結果は悔しいが後悔はない」と話した。

 今年7月に代表牛に選ばれてからは、見栄えにつながる腹囲と胸囲の差を大きくしようと、目標の35センチを目指して餌の種類や一度に与える量を調整。大会の測定では、37センチ差まで仕上がった。「好き嫌いが多く、のんびり食べたいあおばの性格を見極めた。自分たちの目標は達成できた」と2年の小倉千怜さん(17)は胸を張る。

 共進会は5年に1度のため、在学中に大会が開かれず「どんなに行きたくても、行くことのできない先輩たちがたくさんいた」と村瀨さん。同校では10年以上かけて雌牛「ともみ」系の子牛を育てており、昨年は県内の高校としては初めて系統雌牛群に登録された。あおばは登録後、初めて大会に出た子牛。村瀨さんは「あおばは先輩たちの思いを継いだ牛。この4人とあおばで鹿児島に来られて幸せだった」とほほ笑んだ。

 8日は他に第1区(若雄)の結果発表もあり、雪月桜(ゆづきさくら)(県畜産研究所)は21頭中15席だった。9日は残る全8区の審査結果が発表される。最高賞に当たる内閣総理大臣賞の発表は10日。