新型コロナウイルスのワクチン接種で、岐阜県内3市町の首長が一般高齢者向け接種の開始を前に接種していたことが13日、岐阜新聞の調べで分かった。いずれの首長も医療従事者向けのワクチンが余り、廃棄を避けるため接種したと説明している。

 一般高齢者向け接種開始に先立ち接種したのは、山県市の林宏優市長(69)、下呂市の山内登市長(63)、本巣郡北方町の戸部哲哉町長(65)。

 取材によると、山県市の一般高齢者向け接種は17日に始まるが、林市長は先月下旬に接種。ワクチン接種を担当する市の健康介護課長と保健師の計3人が打ったという。林市長は「貴重なワクチンを廃棄するわけにはいかず、不適切ではなかった」と説明。14日には2回目の接種を受けるという。

 一般高齢者向け接種が15日に始まる下呂市。山内市長は先月30日に接種。田口広宜副市長(58)も6日に接種したことを明かしている。山内市長は「コロナ対策の最高責任者として市民の命を守るため、感染による行政の空白をつくらないよう、接種を決断した」としている。

 一般高齢者向け接種が14日にスタートする北方町の戸部町長は、12日に接種。4人分のワクチンが余ると連絡を受け、保健師3人と共に接種した。戸部町長は「役場内で65歳以上なのは自分だけで、ごまかしたわけではなく接種は適切だった」との認識を示す一方、「不平等と怒られるのであれば、甘んじて怒られなければならない」とも語った。