県産材を中心に木材をふんだんに使ったモデルルーム=中国・上海(丸武木材提供)
高級家具などが並ぶ室内。純和風の雰囲気に仕上げた=中国・上海(丸武木材提供)

 岐阜県関市上之保の6事業者でつくる「協同組合上之保デカ木住宅センター」などは今月、中国・上海の「上海ディズニーリゾート」の施設内に国産材を使ったモデルルームを完成させた。柱や床にヒノキやスギをふんだんに取り入れたほか、ケヤキの一枚板を使ったテーブルや美濃和紙の障子なども展示。中国では住居の内装向けに木材需要が高まっており、モデルルームを通じて県産材の輸出促進を加速させる。

氏名や役職・部署名で検索!「岐阜の経済・人事情報 ポータル」

 建設したのは、リゾート内の和風旅館エリアにある土産品売り場の一角で、床面積約40平方メートルの部屋。床や柱、天井板には県産材を中心に国内の高級木材を使用。家具は展示のために特注で製作した。照明器具や床の間のデザインも和テイストにこだわり、純和風の雰囲気に仕上げた。

 モデルルーム建設は、林野庁の企業連携型木材製品輸出促進モデル事業に採択されて実施。木材とともに家具や美濃和紙といった工芸品も合わせて中国市場に売り込もうと、高山市の家具メーカーや美濃市の和紙業者など計19社が参加。現地では、同センター組合員の丸武木材と中国企業との合弁会社が中心となり、輸出した木材を組み立てた。

 同センターの長尾基武代表理事(丸武木材社長)によると、中国では一戸建てのハードルが高く、マンションなど住居の内装に木材を使うケースが大半を占めるという。長尾氏は「中国では日本の木材を使うことへの憧れが強い」と話す。

 中国向けの木材輸出は増加傾向にある。財務省の貿易統計によると、2020年の中国向け木材輸出額は170億円で、16年の90億円から1・9倍に増加。住宅以外でも温浴施設など商業施設の内装で木材利用が進んでいる。長尾氏は「中国は大きなマーケット。モデルルームを足がかりに県産材の輸出を増やしたい」と意気込む。