菅義偉首相が退陣意向を表明したニュースを伝える電光掲示板=3日午後6時1分、岐阜市橋本町、JR岐阜駅前

 収束の見通せないコロナ禍、岐阜県を含む21都道府県に緊急事態宣言発令さなかの3日、菅義偉首相が突如退陣の意向を表明したことに、県民からは驚きと失望の声が上がった。

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 「コロナ禍、第5波の真っただ中の退陣意向表明は予想外だった」と驚いたのは、土岐市泉が丘町の無職の女性(71)。菅首相の政権運営について「安倍晋三前首相の流れをそのままに引き継ぎ、決まったことを淡々とこなしていたイメージ」と不満な様子だった。下呂市萩原町花池の無職男性(76)は「『番頭役』は合っていたが、話し方や説明の仕方が、世間の評価と合わなかったのでは」と見る。新型コロナウイルス対策、携帯電話料金の引き下げなど政策面について「間違ってはいなかったのでは」と菅政権の1年を好意的に評価した。

 政権の最重要課題としてきたコロナ対策に関し、厳しい声もあった。

 関市の刃物関連団体職員の男性(64)は「結果として新型コロナの感染拡大を防ぐことができなかった。ロックダウンとまではいかなくても、もう少し厳しい対策で感染を封じ込めるべきだった。緊急事態宣言を出しても国民はだんだん慣れてしまって、外出自粛の効果が薄れていた」と断じ、東京五輪の開催が感染者増加につながった可能性も指摘した。

 岐阜市柳津町の飲食店経営の女性(38)は一連の事業者支援策について「対象者のバランスを欠いており、政府、与党とパイプのある業界の声しか届いていなかったのでは。利用できても釈然としなかった」と厳しい目を向ける。「官房長官時代の頭の切れる対応とは打って変わって首相の職は中途半端に終わった感が否めない」と辛口だった。

 次のリーダーへ注文の声も。大垣市千鳥町の会社経営者(44)は「大企業だけでなく、中小企業にも目を向けた政策を打ち出してほしい」と願った。