岐阜市の繁華街、柳ケ瀬地区で県内唯一の大衆演劇場として多くのファンを集め、昨年12月に閉館した「ぎふ葵劇場」が、同じ柳ケ瀬地区の同市日ノ出町のシネックスビル7階に移転し、存続することが27日分かった。映画館を改装し、8月にオープンする。劇場オーナーで「劇団舞姫」を率いる俳優葵好太郎さん(41)は「コロナ禍で全国の劇場経営が厳しい中、伝統芸能である大衆演劇を岐阜で続けることができて良かった」と話している。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」約1年前まで映画の上映会場として使われていた約300席のスペースを劇場に改装する。スクリーンと前方の座席を撤去して舞台や花道、楽屋を造る。客席数は150程度になりそうで、すでに椅子の撤去が始まっている。
年末の閉館から「岐阜の大衆演劇のともしびを絶やさない」と奔走。今年3月からは移転存続に向けて、クラウドファンディング(CF)サイトで支援金を募り、今月10日の募集終了までに約214万円を集めた。
葵さんはコロナ禍を考慮し、オンライン配信にも注力する考えだ。「自宅など、あらゆる場所で大衆演劇を楽しめる環境を提供していく」と語り、まずはファンの多い高齢者を対象に介護施設などへアピールしていく。CFで得た資金の多くはカメラなどオンライン環境の整備に充てる。
葵劇場は2007年、同市柳ケ瀬通に前身の「豊富座(とよとみざ)」としてオープン。11年、同市徹明通のビル8階に劇場を移した。客席約300席は大衆演劇場として全国屈指の規模だったが、このビルの1~3階に入るドン・キホーテ柳ケ瀬店が昨年10月に撤退。劇場もドンキ撤退に伴い、惜しまれつつ閉館した。
シネックスビルを所有する岐阜土地興業(岐阜市日ノ出町)の関係者は、取材に「葵劇場は10年以上も岐阜に根付いた文化。自社の施設で文化が続くことになり、これほどありがたいことはない。協力して柳ケ瀬地区の活性化の一助になれば」と話した。















