マスク姿で園内を散策する家族連れら=2日午前11時5分、各務原市川島笠田町、河川環境楽園オアシスパーク
多くの観光客でにぎわう古い町並み=2日午後3時8分、高山市上三之町

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されて初の週末となった2日、岐阜県内行楽地には休日を楽しむ家族連れや観光客の姿が見られた。ただ、客足はコロナ前にはほど遠い状況で、関係者は感染対策を徹底しながら誘客を試行錯誤し、本格的な秋の観光シーズンに期待を込める。

 各務原市川島笠田町の河川環境楽園オアシスパークでは、園内の世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふが営業を再開したが、「緊急事態宣言中と人出はあまり変わっていない」という。

 同園によると、宣言中の入園者数は例年と比べて3~4割減った。担当者は「今回の宣言は約1カ月半と長く、その間に集客イベントが全くできなかったことで施設としての魅力低下につながったのでは」と分析する。「いつまた(感染の)波が来るか分からない状況では、イベントも様子見せざるを得ない」と頭を悩ませる。

 家族3人で訪れた男性(34)=愛知県一宮市=は「宣言中はずっと家にいたが、(1歳の)子どもが暴れて大変だった。今後は出掛けるとしてもできる限り人混みを避けるようにしたい」と話した。

 高山市の中心部、上三之町の古い町並みは、久々の観光を楽しむ家族連れやカップルなどでにぎわった。夫婦で訪れた大阪府の男性(64)は「宣言発令中は家にこもりきりだった。やっと遠出できて晴れ晴れしい気持ち」と笑顔を見せた。

 一方、町並みにある土産物店の女性店員(60)は「コロナ前に比べればまだまだ。団体旅行客やインバウンド(訪日外国人客)が来ない限り、売り上げは戻らない」と苦渋の表情。「(コロナが)完全に収まらないと」とため息をついた。

 長良川鵜飼が再開し、名古屋駅と結ぶ無料シャトルバスの運行が始まった岐阜市長良川温泉では、河畔の旅館・ホテルの客室に明かりがともり始めた。同市長良の旅館「鵜匠の家すぎ山」の杉山貴紀社長(42)は「開店休業状態だった宣言中に比べれば客足は戻りつつあるが、まだまだ助走の段階」と話す。

 個人客向けや体験型など新たな観光の在り方や長良川温泉の魅力を発信する時期に来ていると強調し、「河畔七つの旅館・ホテルで共通の独自ガイドラインをつくるなど、この2年で感染症対策のノウハウは蓄積された。ブラッシュアップし、最大限の感染対策を講じながら、誘客を進めたい」と語った。