新型コロナウイルス感染拡大の第4波に伴い岐阜県が対象地域となっているまん延防止等重点措置が20日で解除となる。県の第4波は、1日当たりの感染者数と病床使用率が過去最多を更新するなど、これまでの感染の波を大きくしのぐ規模だった。重点措置の解除を前に感染状況は減少傾向にあるが、第4波と第3波の終盤を比較すると、各指標が下がりきっていない懸念も残っている。
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「県内は第4波に入った」。古田肇知事が公の場で初めて「第4波」と言及したのは、第3波が収束しつつあった3月中旬からわずか2週間後の4月4日だった。同8日に拡大阻止対策を発表し、同23日には県独自の非常事態宣言や時短を要請しても状況は悪化。他の都道府県と同様、感染力が強いとされる変異株への置き換わりも進み、感染状況は日々、深刻化した。同28日に重点措置の適用を政府に要請し、適用されたのは5月9日。国の五つの指標のうち、新規報告数など三つがステージ4(感染爆発)に達していた。
これまでは緊急事態宣言など政府の対策に伴い、岐阜県では感染者が減少する傾向がみられたが、第4波は違った。感染者数が過去最多の155人となったのは、重点措置適用から5日後となる5月14日。古田知事は同日午後、緊急会見を開き「ブレーキがかからないと厳しい状況になる」と非常に険しい表情で危機感をあらわにした。
病床使用率はさらに危機的状況を迎えた。ピークに達したのは5月17日の73・5%で、第3波の65・8%を7・7ポイント上回った。同21日には、中濃厚生病院(関市)で一般患者用の集中治療室を急きょコロナ重症患者用に転用するなど、ついに一般診療にまで影響を及ぼす事態となった。
◆圏域またいで重症者転院
県は、満床に伴う医療崩壊を避けるため、避難所の活用や野戦病院の設置を検討するなど、最悪時のシナリオ作りにも着手。コロナ対策を担う県健康福祉部や保健所は、感染者との連絡や入退院の調整、圏域を越えた重症者の転院に日をまたいで対応するなど、現場は限界を迎えた。陽性者の入院調整に当たる県職員は「コップの水がこぼれそうな状態。本当にギリギリのところで踏ん張った」と第4波のインパクトを語る。
一方、第3波よりもはるかに高いピークに見舞われる中で、感染者が入院できない「自宅療養」という事態は回避した。県は第4波中に、病床を約100床、宿泊療養施設は県内7施設で約200床拡大して対応。緊急事態宣言や、重点措置が適用された都道府県で最後まで自宅療養ゼロを堅持できたのは岐阜県のみ。県健康福祉部の担当者は「県民の感染対策はもちろん、病床やホテルの協力が何よりも大きい」と話す。
◆第3波終盤より悪い指標
重点措置は解除されるが、岐阜県内の感染状況はどうなのか-。第3波で緊急事態宣言が解除された前日(2月28日)と比べると、19日時点での各指標は依然として高いままだ。
人口10万人当たりの新規感染者数、重症者数、入院者数などはいずれも2倍前後。感染者数が多い状態からのリバウンドによる「第5波」が懸念される状態となっている。第3波と異なり、第4波ではワクチン接種が進んだが、県担当者は「感染者も減り、県民に『もう大丈夫だ』という空気が広がりつつあるようで心配だ」と明かす。
県では、21日以降も岐阜市など6市で時短要請を延長する。自粛がさらに続き、先の見えない感染状況の中、県民に対して予断を許さない状況であることの継続的な周知や、感染対策の効果的な広報などが課題となりそうだ。古田知事は「日常生活の中で丁寧な対策を続けてほしい」と呼び掛けている。













