岐阜城の天守閣がある金華山の山上部付近=11月19日、岐阜市
金華山山上部周辺の整備イメージ図(岐阜市提供)

 岐阜市は22日、岐阜城の天守閣や石垣がある金華山の山上部の樹木を伐採し、周辺を戦国時代の姿に復元する計画を発表した。同日公表した岐阜城を保存、活用するための「史跡岐阜城跡整備基本計画」に盛り込んだ。柴橋正直市長は記者会見で「本物志向の観光まちづくりに取り組む」と意欲を語った。

 戦国時代の岐阜城は、防衛面で見晴らしの良さが求められていたことや、江戸時代の絵では主にマツが描かれていたことから、市は樹木があまり生えていなかったと推察。伐採により、山上からの眺望を確保し、街中から石垣を含めた城郭の姿を見えるようにする。

 伐採する範囲は、金華山ロープウェーの山頂駅周辺から天守閣周辺までの約300メートルを想定し、早ければ来年度から始めたい考え。担当者は「大量伐採など、急激な環境の変化は好ましくない。周辺への影響を確認しながら10年以上をかけて中長期的に進める」と話す。

 一帯は国有林で、常緑広葉樹ツブラジイが自生している。市は伐採の範囲を決める「植生管理重点箇所」を設定し、林野庁などと協議しながら計画的に伐採する方針だ。

 基本計画は、岐阜城を「金華山すべてが巨大な城」と位置付け、山麓の整備や、山上部での発掘調査も重点事業に盛り込んだ。市によると、文化庁の意見を踏まえて策定し、有識者でつくる史跡岐阜城跡整備委員会の承認も得た。パブリックコメントでは否定的な意見はなかったという。柴橋市長は「城の復元整備は、市民の理解と協力を得て取り組む」と話した。