10月1日付で四段に昇段する宮嶋健太さん(24)。「棋士になってよかったと思える瞬間を味わうために、結果を出したい」とプロ入りへの抱負を語る。
6歳の頃、祖父に習って始めた将棋。すぐに才能が開花し、小1で小学生名人戦県大会の頂点に立った。「この頃から地元の多くの人のお世話になった」と振り返る。小4で奨励会に入会するも成績が振るわず退会。このとき救いの手を差し伸べたのが大野八一雄七段(64)だった。門下に入り、岐阜から関東在住の師匠の元へ棋譜を送り研さんを深めた。小6で小学生名人戦を制し、奨励会再入会を果たす。
初段で4年間足踏み。「最も苦しかった時期。意思を持って取り組んでいなかった」。鴬谷高校将棋部で後輩たちに指導することで気分転換になり、純粋に将棋を楽しいと思い直せたという。
自宅のパソコンでAIを使い研究に打ち込む傍ら、杉本昌隆八段(54)が主宰する名古屋の教室での研究会に参加。盤を挟んだ高田明浩四段(21)が先駆けてプロ入りし、齊藤裕也四段(26)、柵木幹太四段(25)が続いた。「東海勢の昇段、僕も続きたい」。期する思いがあった。
勝つためにメンタルを強化。感銘を受けたのがプロボクサー井上尚弥さん(30)の著作「勝ちスイッチ」だ。「あれほど強いのに、対戦相手を強いと見なしてしっかり準備する」。技術面、精神面とも安定し、自分のやりたい戦いを体現できるようになった。元々得意だった角換わりから、今期は相掛かりを主体に戦法をチェンジ。そんな柔軟性を身に付けたことも昇段につながった。
主戦場となる順位戦C級2組への参戦は来年度から。「1期抜け」を目標に掲げる。「負けが込んでいた時も見守ってくれた」という家族に感謝を惜しまない。そして「このまま岐阜を拠点にし、恩返しをしたい」と力強く語る。











