10月2日から診療を開始する、岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院=揖斐郡大野町下磯
テープカットをして完成を祝う関係者=揖斐郡大野町下磯、岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院
高精度放射線治療システム「TrueBEAM」=揖斐郡大野町下磯、岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院
内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」=揖斐郡大野町下磯、岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院

 岐阜県厚生農業協同組合連合会(JA岐阜厚生連)が運営する揖斐厚生病院(岐阜県揖斐郡揖斐川町)と西美濃厚生病院(養老郡養老町)を再編し、新設した「岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院」(揖斐郡大野町下磯)の竣工(しゅんこう)式が21日、同病院で行われた。最新機器や緩和ケア病床などを整備し、10月2日から診療を開始する。既存の2病院が医師確保や施設の耐震化などの課題を抱えていた中で誕生する新病院は、西濃地域での持続可能な医療の提供に向けて期待が高まっている。

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 日本医師会地域医療情報サイト(2022年11月時点)によると、人口10万人当たりの医師数は全国平均が253・66人、岐阜県全体では220・65人に対し、西濃地域は170・74人と大きく下回り、県内4地域で最も低い人数となっている。へき地を抱える中で全国的な医師不足のほか、患者数の減少や施設の老朽化で現行の医療提供体制を維持が難しくなり、再編の検討を進めてきた。

 新病院には、最新鋭の内視鏡手術支援ロボットや被ばく量を大幅に低減した断層撮影装置、放射線治療システムなどを配備。回復・急性期の病床に加え、がん診療への対応として西濃地域初の緩和ケア病床を整備した。東海環状自動車道大野神戸インターチェンジの隣接地にあり、災害時にも病院機能を維持できるよう最大で6メートルかさ上げした地盤の上に建築。ヘリポートも設けた。

 一方で、半世紀にわたり地域医療を担ってきた揖斐と西美濃の両病院は再編後、役割を変えながらも一部機能を維持していく。揖斐厚生病院は閉院し、11月から町がいびがわ診療所を開設。新病院から医師を派遣して診察を支援、連携する。西美濃厚生病院は医療機能を縮小するが、回復期・慢性期機能を担う病院として診療を続けていく。

 竣工式には関係者ら約80人が出席。来賓の古田肇知事は「国や県の地域医療構想に沿ったプロジェクトで、県では最初のモデルケース。持続的で安定的に適切な医療を提供することを期待している」、JA岐阜厚生連経営管理委員会の堀尾茂之会長は「地域の皆さんに信頼され、愛され、選ばれる病院を目指していく」と語った。一般向けの内覧会は23日午前9時から行われる。