リニューアルオープンし、にぎわう岐阜高島屋。跡地について「新たな岐阜を発信してほしい」という声などが寄せられた=2005年10月、岐阜市日ノ出町

 来年7月末の閉店が発表された岐阜高島屋。LINE(ライン)で読者とつながる岐阜新聞の「あなた発!トクダネ取材班」(あなトク)には、柳ケ瀬商店街の発展につながるような跡地の利用を望む意見が多く寄せられた。

 岐阜市の女性会社員(54)は「低層階にオープンカフェや緑にあふれた空間、中層階は趣味やサークル活動に使え、高層階はビジネスホテルが入るような複合施設。新たな岐阜を発信してほしい」と望む。各務原市の主婦(63)は「県民みんなで知恵を出し合って、納得できる跡地利用を考えられるといい」とした。

 跡地が活用されず、建物が放置されてしまうことへの懸念も届いた。柳ケ瀬商店街では旧長崎屋が2002年に閉店後、建物はほぼ利用されることがなかった。22年に市が用地を取得して建物を解体し、広場に整備する方針がようやく決まったことが背景にあるようだ。岐阜市の男性(69)は「長崎屋のように税金を使って解体することは避けてほしい」と注文を付けた。

 商店街周辺で暮らす市民が買い物難民になるという心配の声も上がっている。岐阜市の自営業女性(42)は「周辺にないスーパーを希望したい」と提案。日用品を買えなければ、近隣のマンションの価値が下がるのではと懸念した。

 一方で、柳ケ瀬商店街にシンボル的な建物は必要ないという意見も。加茂郡八百津町の男性公務員(55)は「名古屋駅のように駅ビルに力を入れた方がよい」と提案。恵那市の女性会社員(37)は「個性のある柳ケ瀬の街が大好き。撤退に憂うことなく、柳ケ瀬(らしい)スタイルで盛り上がってほしい」と期待を寄せた。

 意見は16日午後7時から19日正午まで募集し、県内外から60件が寄せられた。