沿道によけた雪をかき出すロータリー除雪車。吐き出す雪が、路上に白いアーチを描く=飛騨市古川町数河、国道41号
ハンドル回りに複数のレバーが付いた除雪グレーダ。氷雪を取り除くブレードの上下動や角度の切り替えを細かく行う=飛騨市、国道41号
出動に備えて待機する作業員たち=飛騨市古川町数河、数河除雪センター
しぶきを上げながら雪を道路脇に飛ばす除雪ブルドーザー
凍結防止剤を散布車に補充する作業員。1袋は1トンある=飛騨市古川町数河、数河除雪センター

2021年、大みそか。国土交通省数河除雪センターを統括する高野幸一さん(61)は気をもんでいた。「雪はある程度“息をするもの”だけど、やまないね」。国道41号の路面は硬い氷に覆われていた。そこへ間断なく雪が降り積もる。

 寒波が襲った年末の飛騨地方。12月29日から昼夜を問わず除雪作業を続けていた。ライブカメラを見て、必要な車両を振り向ける。雪が落ち着くまで休めず、曜日の感覚も失う。しんしんと降る雪とはうらはらに、作業員に息つく暇はない。全ては通行の安全のためだ。

 

 除雪車両に同乗した。雪をどけるか、氷を削り取るのか。作業員は路面や周囲の状況を確認し、複数のレバーを操作してブレードの向きや角度を変えていく。刻一刻と変わる天候と路面状況。経験と技術がものをいう繊細な作業だ。

 約50人が交代で続ける。「自然が相手。チームじゃないとできない」と高野さん。「無事故・無災害で春を迎えよう」。センターの黒板に書かれた切なる願いだ。