2014年選手権1回戦の藤代(茨城)戦で、甲子園の逆転最大得点差8点をひっくり返した大垣日大。現在、母校で副部長として後輩を指導している1番打者だった種田真大さん(27)に大逆転劇の秘話を聞いた。

 2024年は、高校野球の聖地・甲子園球場が開場して100周年を迎えます。岐阜新聞電子版で毎週木曜日に各年の感動を当時の紙面と主力選手インタビューで振り返る「甲子園100年ぎふ」を連載中。そのインタビュー記事をWebで紹介します。電子版ではベテラン記者による試合の振り返り記事、当時の紙面も掲載。電子版はこちらから。「媒体」で「ぎふ高校野球」を選択してください。
甲子園逆転の最大得点差8点をくつがえした2014年大垣日大の1番打者種田真大さん=神戸町、大垣日大高グラウンド
 【種田真大(おいだ・まさひろ)】1997年、大垣市生まれ。内野手。大垣日大高から立教大に進み、外野手として活躍。大学3年の全日本大学選手権で優勝。卒業後、会社員として働いていたが、阪口慶三前監督に誘われ、母校に指導者として戻り、副部長として後輩を指導している。

 ―一回表にいきなり8失点。どんな思いでしたか。

 種田 ああ、やっちまったなという感じ。遊撃手の1年湯口(郁実)に「明日から練習やな」と言っていた。でも、悲壮感は全くなく、みんな笑っていた。

 ―逆転の自信はあった?

 種田 春季県大会準決勝の大垣商戦で七回に5点差を逆転していて、必ず、ひっくり返せるイメージがあった。何と言っても、阪口(慶三)先生のあきらめない〝魂の野球〟が全員に浸透していましたから。...