岐阜県で新型コロナウイルスの新規感染者が5月20日以来、83日ぶりに100人を超えた11日、古田肇知事は記者会見で「デルタ株の感染力が強く、事態は深刻だ」と危機感をあらわにした。県内はお盆シーズンを前に帰省や出張、旅行、レジャー関連による感染者が増加している。会員制交流サイト(SNS)も駆使してリスクの高い行動の自粛を促してきた県は、急拡大の局面を迎えた感染の第5波に対し、一段の対策強化を迫られている。

 「せきや喉の違和感があったが、感染拡大地域から県内に帰省し、家族にも拡大した」「窓を閉め切ったままドライブをして、同乗者が発症」。県が運用し、感染状況や対策を伝えるツイッター「岐阜県公式・コロナNEWS」(https://twitter.com/gifucovidnews)では、今夏の主な感染事例を紹介している。ツイッターではこのほか、単身赴任や大人数での旅行、ドライブなどによる感染が拡大したケースも取り上げ、「感染拡大地域からの帰省は自粛を」「体調不良時は行動をストップ」などと呼び掛けてきた。

 県内では7月から今月5日までの感染者のうち、県外からの帰省や県外への旅行、出張が絡む感染者が約半数に上るが、古田知事は11日、「現在もその傾向の延長線上にある」と指摘。「去年の感染拡大と違い、ワクチン接種が進み、高齢の感染者は減少しているが、感染のスピードが速い」と強い警戒を示した。

 古田知事は今後の対応について、「これまでと同様に、急速な変化に対して早めに手を打つ」として、県独自の非常事態宣言の発令のほか、国に対してはまん延防止等重点措置や緊急事態宣言の要請を視野に検討する方針を示した。「(13日にも開く)専門家会議ではさらに強化が必要な対策を議論する」とし、県民には「基本的な感染対策や感染を防ぐための行動をお願いしたい」と改めて呼び掛けた。