岐阜県は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、重症化リスクの低い若年層で無症状や軽症の患者を対象に自宅療養を開始したと明らかにした。県内では22日、新たに539人の新規感染者を確認。県は「自宅療養者ゼロ」を掲げていたが、感染急増に伴い宿泊療養施設が急激に逼迫(ひっぱく)したため、「第5波」の昨年8月に続いて再び自宅療養の開始を余儀なくされた。

 県によると、自宅療養を始めたのは飛騨圏域以外の4圏域で、10代以下を中心に計70~80人ほど。23日に正確な人数を発表する。

 県は宿泊療養施設の使用率が80%を超えた場合、自宅療養を開始する方針を示していた。21日夜には、宿泊療養施設1632床に対して入所者が1300人を超えたという。

 県では感染の第1波以降、家庭内での感染拡大を防ぎ、症状の急変に対応するため、医療機関やホテルと協力して病床や宿泊療養施設を確保し、「自宅療養者ゼロ」を貫いてきた。しかし、第5波では医療提供体制がひっ迫し、昨年8月21日から約1カ月間で計1524人が自宅療養した。自宅療養中に重症化して死亡する患者はいなかった。

 自宅療養者に対しては、県と岐阜市、看護協会で組織する「自宅療養者支援チーム」が体調を定期的に確認し、血液中の酸素の値を測る「パルスオキシメーター」や体温計、食料品などを提供する支援に当たる。

 若年層が中心で、重症化リスクの高い持病がある陽性者や高齢者は自宅療養の対象としない方針。県健康福祉部の堀裕行部長は「一番重要なのは、本当に医療が必要な方に医療をきちんと届けていくこと」と説明し、理解を求めた。