能装束を広げ解説をする山口朋子さん(左端)=岐阜市大宮町、市歴史博物館

 岐阜市大宮町の市歴史博物館で14日、講座「近世能装束の世界 色彩編」が開かれ、「浅井能楽資料館・佐藤芳彦記念 山口能装束研究所」の山口朋子さんが能装束に込められた色彩の重要性について解説した。

 9月12日まで開催の特別展「近世能装束の世界 用の美-武家貴族の美意識」(岐阜市と岐阜新聞社 岐阜放送がつくる同展実行委員会主催)の関連イベント。父の憲(あきら)さんと共に同展の企画・監修をする山口さんが、7月の「素材編」に続いて講師を務め、市民ら約60人が参加した。

 山口さんは実際の能装束を参加者の前に広げ、構造や修復の工程について説明。能装束に使われる色の数は限られており、役の年齢や身分、心情を表していることを示した。

 紅花を用いた絹糸の染色には高度な技術が必要なことを実体験から述べた上で、「能装束の美しさに心奪われるのは、自然の力によるものではないか」と語った。