岐阜県加茂郡白川町の国道41号で豪雨による土石流に巻き込まれた観光バスが飛騨川に転落し、104人が死亡した「飛騨川バス転落事故」から18日で53年を迎えた。毎年この日は、現場近くの慰霊塔「天心白菊の塔」(同町河岐)で法要が行われるが、今年はコロナ禍と大雨の影響を受けて中止になった。町は、塔を本年度中に解体撤去することを決めており、今年は現在の場所で行う最後の法要になるはずだった。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」事故は1968年8月18日午前2時すぎに発生。豪雨による土砂崩れで立ち往生していたバス2台が土石流に押し流された。慰霊塔は、町と遺族会が事故の翌年に現場から約300メートル下流の国道41号沿いに建て、毎年命日の8月18日に町仏教会が法要を営んできた。
法要の中止を決めたのは前日の17日。大雨警報が発表され、18日の当日までに天候が回復する見込みが低いことなどから、町と町仏教会が協議して決めた。
現在、事故現場を含む国道41号で、土砂崩れや落石などの危険箇所を避ける4カ所の橋と3本のトンネルを整備する改良工事「飛水峡街道(上麻生防災)」が進められている。完成はまだ先だが、塔がある場所に橋が架かることから、町は塔の解体撤去を決め、7月に連絡先の分かる遺族に伝えて、理解を得た。
塔は、建設から長い年月が経過しており、移設はできない。町は、塔の隣にある犠牲者の名前が刻まれた石碑を、同じ河岐地区の町営グラウンド横の駐車場に移転して、今後はそこで町仏教会が法要を行う。
町の担当者は「水害が続き、防災の重要性が高まる中で、防災工事が完了することが犠牲者の思いに応えることだと考えている。法要はこれからも続く。塔のある場所で行うのは最後の機会だったが、コロナと大雨警報が重なっての中止は仕方なかった」と話した。










