岐阜県の土岐市図書館で一日に大量の図書を借り出すなどの迷惑行為を繰り返した女性が、市教育委員会から入館禁止とされた処分は違法だとして、利用者の女性が土岐市を相手に処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁(土田昭彦裁判長)は「処分自体は違法と認められない」として、女性の主張を認めた一審岐阜地裁判決を取り消し、女性の請求を棄却した。判決は27日付。

 土田裁判長は判決で、女性が繰り返した行為に「図書館の正常な利用過程において必要が生ずることは想像し難い」と指摘。「警告を受けたにもかかわらず多種多様な問題行動に及んだ。利用を全面的に禁止することが必要かつ合理的だった」とした。また、処分について「問題が解消された段階で、直ちに解除する前提で行われた」とした。

 判決などによると、市教委が2019年に2回、女性に警告したが改善されなかったため、市図書館運営規則により同11月に入館禁止処分とした。多い日には156冊の図書を借り出したほか、職員に蔵書の管理方法を問いただしたり、高圧的な態度で図書を探すよう要求したりするといった行為もあった。一審判決では「知識や意見、情報を得るという憲法上の価値を根拠なく侵害した」とし、処分を違法と判断していた。

 市は取材に「判決文を見ていないのでコメントは差し控える」と答えた