自宅療養者に届けるトイレットペーパーやマスクなどの生活用品を準備する職員=安八郡神戸町役場

 新型コロナウイルスの感染急拡大に伴い、自宅療養者が急増している。岐阜県内では自宅療養が始まった先月22日時点で74人だったが、同28日には1672人に。わずか6日間で第5波(昨年8月21日~9月18日)時の総数である1524人を超え、4日現在、その倍を超える3727人が療養する。一部自治体では療養者宅に生活用品を届けたり、買い物代行をしたりするなど、療養者が安心して自宅で過ごせるよう、さまざまな取り組みが始まっている。

 県内では、安八郡安八町が先月28日から、希望者に食料や生活用品を届ける取り組みを始めた。4日までに申し込みは17件。担当者は「予想よりも速いペースで増えている。感染者の急増に伴って、今後も利用は伸びるだろう」とみている。

 神戸町と輪之内町は1日から、マスクやトイレットペーパー、町指定のごみ袋など3500円~4千円相当の生活必需品を届ける支援を開始。県が更新する自宅療養者リストを参考に、職員が町民に連絡し、要望に応じて届ける。4日午後4時までに対象世帯の7~8割強に物資を届けており、両町の担当者は「多くの皆さんが支援を求めていたのだなと感じる」と話す。

 多治見市は3日から、養老郡養老町は4日から、自治体職員による食料や生活用品の配送を希望者に実施。多治見市は「今後、利用者が増えるようであれば、担当チームの強化も検討する」としている。

 買い物代行を始めたのは下呂市。4日から、療養または待機者から依頼を受け、市の委託したボランティアが代行する。手数料や配達料は不要。購入代金は市社会福祉協議会が立て替え、配達後に振り込むか、待機期間終了後に来訪の上、精算してもらう。

 市の担当者は「療養者のニーズに幅広く応えるための仕組み。普段通りの生活を続けられるように支援するとともに、療養者、待機者の様子も気に掛けられる。安心して過ごしてほしい」と話す。

 県内最多の感染者と療養者を抱える岐阜市は、県と県看護協会とともに、県内全域の自宅療養者支援を行う療養者支援チームを構成し、市職員9人を派遣する。チームでは、血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターや体温計、食料品などを配るほか、急変時に対応できるよう24時間相談窓口も設置。現状では、市独自の支援策は予定しておらず、担当者は「今後も療養者の急増に備える必要があり、県、看護協会とともに体制強化に努めたい」としている。