新型コロナウイルス対策の徹底を呼び掛ける放送が流れる中津川市街地。公園では親子が遊んでいた=同市えびす町
中津川市内各地に設置されているスピーカー

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために防災行政無線を通じて啓発する自治体が多くみられる。岐阜県中津川市は20日に市独自の非常事態宣言を発出し、「まん延防止等重点措置」が適用されてからは基本的な感染対策を呼び掛ける放送を毎日昼間に流している。毎日放送する必要がある緊急情報なのか、市民からは疑問の声も出ている。

◆マスク着用啓発も市民「分かっている」

 ピンポンパンポーン。毎日午後0時30分になるとチャイムの後に、市は女性職員の録音音声で「マスクの着用 手洗い 密を避けるなどコロナ対策の徹底をお願いします」などと繰り返している。時間にして約2分間。放送中に幼い子と市街地を散歩していた母親に聞くと、「言葉が途切れ途切れで聞こえ、聞き取りづらい。内容もあらためて言われなくても分かっていること。緊急の時だけにしてほしい」と話す。

 市が放送を始めたのは昨年11月から。それまでは行っていなかったが、県内では市内だけで感染者が続いたことを受け、市民の生命や安全を守るために必要な緊急情報と判断し、放送を始めた。

◆日替わりで内容変化、工夫

 防災行政無線による新型コロナ啓発は東濃の他市でも行っている。市長が呼び掛ける場合もあるが、毎日の放送はない。市民らに広く緊急情報を伝える防災行政無線の役割上、「うるさい」などを理由に聞いてもらえない、というようなことがないよう、まん延防止等重点措置が始まったタイミングなどにとどめたり、放送の時間帯を変えたりするなどの工夫が必要ではないだろうか。

 市は現在、3パターンの内容を日替わりで流すことで、放送に変化を付けている。青山節児市長は「今やめるという状況とは考えていない」とした上で「今の状況で何もしないのかという声もある。放送の仕方によっては耳障りという声もあるので、大変難しい」と理解を求める。