高山祭など飛騨地方の祭りを彩る伝統の染め物「飛騨染」の寒ざらしが9日、岐阜県高山市越後町の「ゆはら染工」の工房であり、雪景色の中に色鮮やかな反物が揺らめいた。
京都が源流の飛騨染は、闘鶏楽や獅子舞の衣装に使われる。綿の生地に大豆汁で溶いた9色の顔料をはけで塗り、染め上げる。
寒ざらしは、のりを洗い落とした後、氷点下の寒さで美しい色を定着させる大切な工程。久しぶりの青空の下、雪が積もった干し場に長さ12メートルの反物4本がつるされ、鳳凰(ほうおう)や竜の柄がしわを防ぐ竹ひごで伸ばされていった。
コロナ禍で高山祭の屋台行事の再開が見通せない中、衣装の注文は例年の10分の1にとどまるという。5代目の柚原雅樹社長(55)は「寒くて出来はいい。コロナが明けたらたくさん注文をいただけるのでは」と期待した。









