鍛治舎巧監督

 高校野球の名門、県岐阜商硬式野球部の鍛治舎巧監督(73)は10日までに、今月末で勇退する意向を固めた。同部は今年創部100年だが、鍛治舎監督は「次の100年に向けた基礎基盤の確立は図れた」と名門の新たなスタートの礎が築けたことを退任理由に挙げた。

 当初から創部100年の本年度中の退任は決めており、秋も指揮を執り、選抜出場の有無にかかわらず12月に交代するつもりだった。しかし、鍛治舎監督は「新チームの練習試合の内容から、これなら大丈夫と確信を持った」と早期退任の決意を固めたという。

 鍛治舎監督は母校監督を2018年から6年5カ月務め、春夏通じて4度甲子園に出場。母校再建はもとより、岐阜県の野球レベル向上に多大な貢献を果たした。鍛治舎監督の今後については、自宅のある大阪に戻るものと思われる。

 後任は藤井潤作副部長(52)の見込みで、正式な就任は鍛治舎監督勇退後だが、14日が初戦の秋季岐阜地区大会から指揮を執るもよう。