秋季岐阜県高校野球大会第3日は14日、プリニーの野球場などで1回戦9試合を行った。シード校は県岐阜商(岐阜3位)が終盤まで苦しみながらも八回に一挙6点を挙げて、斐太に9―2でコールド勝ち。岐阜第一(岐阜1位)は3―0で各務原西を、大垣日大(西濃1位)は5―1で加納を下した。
市岐阜商(岐阜2位)は武義に六回コールドの10―0、関商工(中濃・飛騨2位)は2―1で岐阜北との接戦を制した。各務原(岐阜5位)は7―5で飛騨高山を下し、高山西(中濃・飛騨3位)が五回コールドの16―0で可児工を圧倒したが、加茂(同)は5―7で岐阜工に競り負けた。東濃実は7―0で本巣松陽に七回コールド勝ちした。
1回戦を終え、15日から2回戦に突入する。
◆鳴りを潜めた強打線 新生県岐阜商、次戦に修正誓う
「全く別のチームのようだった」。正式に監督となって初采配の藤井潤作監督が首をかしげたように、今チームの売りである爆発的な打撃力は陰を潜めた。
最終的にはコールド勝ちしたものの八回表を終え、3―2と1点差、新生県岐阜商の秋季県大会は思わぬ苦戦の船出となった。
斐太の先発上野道熙は左の軟投派。遅いボールにタイミングが合わず、毎回、塁上をにぎわし、小刻みに加点はするものの、突き放せない。
「インパクト力が高く、センスのある打者がそろう」と鍛治舎巧前監督が評価する打線は、逆方向への意識も高く、練習試合でも緩い球をうまくとらえて連打し、能力の高さを発揮してきた。だが、全員がひっかけて、フライを打ち上げるなど攻めあぐねた。
「正直、勝負は関商工や岐阜第一が待ち構える3回戦以降という思いがあり、気の緩みがあった」と主将の4番小鎗稜也は反省。「みんな気持ちが先走っていたが、最後は、つなぐことができた」と八回の一挙6点を振り返るが、「しっかり修正して2回戦に臨みたい」と切り替える。
「自分が監督した6年5カ月で一番だった2020年の佐々木泰(青山学院大)の代に並ぶ力がある」と鍛治舎前監督が胸を張って母校を後にした打撃力。次戦での真価発揮に期待だ。
◆投手力安定 1年生左腕の豊吉が復活マウンド
打線が思うように振るわず、リズムが狂ったまま進んだ中でもリードを許すことがなかったのは、投手力による。
先発は正捕手でもある1年の柴田蒼亮。...