岐阜第一はエースがさらなる進化、中京は4番が値千金の一撃、県勢2校が初戦突破―。来春の選抜につながる秋季東海高校野球は19日、静岡市の草薙球場などで開幕し、同球場の第1試合で岐阜3位の岐阜第一が掛川西(静岡2位)に8―1で七回コールド勝ちすると、第2試合で岐阜2位の中京が愛知でブレーク中の名古屋たちばな(愛知3位)を4―1で下し、ともに準々決勝進出を決めた。

 第2日の20日は中京大中京(愛知2位)との初戦に臨む岐阜1位の大垣日大とともに岐阜3校がベスト4入りを目指す。

◆〝新球〟チェンジアップでさらなる進化 岐阜第一エース水野

 岐阜県世代ナンバーワン左腕の岐阜第一のエース水野匠登がさらなる進化を東海の大舞台で示した。

投球の幅を広げる進化をみせ、完投の岐阜第一のエース水野匠登=草薙球場

 岐阜県大会で伝家の宝刀スライダーを狙い打たれ、3位に甘んじたエースの選抜切符へ向けた最大の課題は落ちるボールと、外へ逃げるボール。

 チェンジアップと緩い縦のカーブを持ってはいたが、県大会の時点では「まだ、試合で使える精度ではなかった」と水野。だが、東海大会1週間前の14日、京都覇者の立命館宇治との練習試合で、進化への大きな手応えをつかんだ。

 立ち上がりこそ、四球に3エラーが重なり、一死も取れずに3失点したが、その後はニュー水野が全開。ストレート、スライダーに加え、チェンジアップ、カーブが有効に決まり、7回まで1安打6三振。自信を胸に臨んだ東海初戦の掛川西戦だった。...