岐阜市民病院は22日、医師に支払う超過勤務手当の基準が曖昧だったとして、退職者を含む医師234人に過去3年の未払い分として計約4億6100万円を支給すると発表した。主に医師が論文の執筆や学会の発表準備などに充てた時間分で、支給額は最も多い医師で1千万円を超えるという。

 病院によると、これまで当直勤務や緊急の呼び出し業務に対しては手当を全額支給していた。また、医師は在院時間のうち「業務」と論文執筆などの「自己研さん」の区別が曖昧となるため、月30時間を上限に労働時間として承認していた。しかし、休日や深夜時間帯の「自己研さん」については、割り増しが適正に支給されていない事例もあった。

 昨年2月に医師から未払い分の請求があり、他の医師も含めて過去2年分を調査していた。支給の原資には、病院の医療収益で得た内部留保を充てる。今後は論文執筆などを労働時間と判断する基準を医師や所属長に周知し、今夏ごろをめどに新たな労務管理システムの導入を目指す。