沖縄県の米軍基地で成人女性に性的暴行をしたとして、不同意性交などの疑いで20代海兵隊員が書類送検されていたことを受け、沖縄や東京で24日、性暴力根絶を訴えるデモが行われた。沖縄では昨年から米兵による性暴力事件が相次ぎ「基地の中も外も危険にからめ捕られている」と怒りの声が上がった。

 「性暴力許さない」「#なかったことにしないで」。那覇市の県庁前では、約30人が色とりどりの花とプラカードを手に立ち「サイレントスタンディング」で静かに抗議した。

 性被害に遭った女性の支援を続ける高里鈴代さん(85)は、再発防止策として今月18日に沖縄市の繁華街で実施された県警と米軍の合同パトロールについて「基地の中でやるべきだ」と憤った。

 東京の外務省前では約30人が集まるデモがあった。「米兵犯罪止めろ」「沖縄の声を聞け」と、横断幕などを手にシュプレヒコールを上げた。主催者の1人で会社員の奥誠之さん(33)=東京都=はマイクを握り「性暴力の被害者を増やし続け、日米の安全保障となぜ言えるのか」と怒りをぶつけた。