【ソウル共同】韓国の韓悳洙前首相は2日、6月3日投開票の大統領選への出馬を正式表明した。保守層の一部に待望論があり、今月1日に首相辞任を発表していた。保守系与党「国民の力」は3日に党大会を開き公認候補を決める予定。保守層の支持が割れる形となるため、韓氏との間で候補を一本化できるかどうかが焦点となる。
世論調査では、革新系野党「共に民主党」の李在明前代表が優位に立っているが、最高裁が1日に公職選挙法違反事件で有罪が相当と判断し、高裁に審理を差し戻した。李氏のイメージ低下は避けられない状況だ。
韓氏は革新系の盧武鉉政権で首相、保守系の李明博政権で駐米大使を務めるなど保守・革新両政権で要職を歴任した。中道層の取り込みに強みがあるとみられている。
韓氏は通商分野に詳しい経済閣僚出身。尹錫悦政権でも首相を務め、尹前大統領の職務停止中や罷免後に大統領代行を担った。
韓氏の首相辞任により2日から大統領代行を務める予定だった崔相穆・経済副首相兼企画財政相が1日夜、辞任した。野党が弾劾訴追の動きを進めていた。