9日、インドのジャム・カシミールで、パキスタン軍に破壊された建物付近を歩く治安当局者(ゲッティ=共同)
 昨年2月、パキスタン東部ラホールで記者会見するシャリフ首相(AP=共同)
 8日、パキスタン・ムルタンで、インドのモディ首相に見立てた人形を燃やす人々(AP=共同)
 8日、インドのジャム・カシミール州ウリで、警戒に当たるインド軍の車両(ゲッティ=共同)
 10日、カシミール地方のパキスタン側支配地域で、インド軍による砲撃の被害を調べる救助隊員ら(AP=共同)

 【イスラマバード、ニューデリー共同】パキスタン軍は10日、インドに対する反撃を開始し、複数のインド軍施設を攻撃してミサイル保管施設などを破壊したと主張した。シャリフ首相は核兵器の管理を統制する「国家指令本部」(NCA)の会議を招集した。核保有国同士の対立は緊迫の度を増した。

 インドは7日以降、ミサイルや無人機でパキスタンへの攻撃を継続。パキスタンが反撃に出ればさらなる攻撃を辞さない姿勢を示していた。先進7カ国(G7)の外相は9日付で声明を発表し、双方に「最大限の自制」を促した。

 パキスタン軍は、インドがこれまでのパキスタン攻撃で使用した軍事施設を標的にしたと説明。インドの超音速巡航ミサイル「ブラモス」の保管施設を破壊したとしている。これに先立ち、パキスタンの首都近郊ラワルピンディなどにある空軍基地3カ所が10日、インドによる攻撃を受けたと発表していた。

 インド軍は10日、X(旧ツイッター)への投稿で、パキスタンによる攻撃の「露骨な激化」が続いていると非難した。