和歌山県那智勝浦町の森の中で幻想的に光る「シイノトモシビタケ」=14日夜

 夜の森で闇を淡く照らす幻想的な光が、今年も現れた。和歌山県那智勝浦町の宇久井半島に自生し、夜間に光るキノコとして知られる「シイノトモシビタケ」の発光が始まり、見頃を迎えた。9月まで観察会が開かれる。

 シイノトモシビタケは「森の妖精」とも呼ばれ、かさの直径は約1〜2センチ。地元の住民団体「宇久井海と森の自然塾」が14日、約50個を確認した。例年より1週間ほど発光が遅れたといい、自然塾の西垣内茂さん(85)は「ようやく見つかりほっとしている。幻想的な光を楽しんで森の中で英気を養って」と話した。問い合わせは環境省の宇久井ビジターセンター、電話0735(54)2510。