【サンパウロ共同】ブラジル最大都市サンパウロのブラジル日本移民史料館が、第2次大戦期に「敵性外国人」とみなされ強制退去などの迫害に遭った日本人移民の歴史を伝える特別展を開催し、関心を集めている。戦後80年の今年は日本とブラジルの外交関係樹立130年でもある節目の年。関係者は日系人社会を築いた先人の苦労に目を向けてほしいと訴える。
展示では、大戦で連合国側についたブラジルで日本語の使用が禁止されたことや、日本人を居住地サントスから強制退去させた「サントス事件」についてパネルなどで紹介。ブラジル政府は昨年7月、同事件を含む日本人に対する迫害を国として初めて謝罪した。