第1回口頭弁論を終え、取材に応じる元ジャニーズJr.の飯田恭平さん=15日午前、横浜地裁前

 旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.(スマイルアップ))の性加害問題で、同社が元ジャニーズJr.の飯田恭平さん(37)に対し、賠償義務がないことの確認を求めた訴訟の第1回口頭弁論が15日、横浜地裁(高木勝己裁判長)で開かれ、飯田さんは請求棄却を求めた。

 飯田さんは、早期解決のため提起したとする同社に対し「『この問題は終わった』とする対外的なアピールだ」と意見陳述した。

 故ジャニー喜多川氏から米ラスベガスのホテルなどで複数回性被害に遭ったと飯田さんは主張。同社や元幹部らに賠償を求める訴訟を米国で起こしていた。

 スマイル社側は、喜多川氏は日本にいることが多かったため米国での被害は考えにくく、日本の裁判所で審理して補償を確定する方が救済に資すると訴えた。同社の被害者救済委員会の補償に飯田さんが応じず、やむを得ず提訴したとしている。

 一方、飯田さんは日本では時効の関係で訴訟を提起できないといった理由で、米国での訴訟の必要性があるとしている。