望まない妊娠を防ぐため性交後に服用する緊急避妊薬(アフターピル)「ノルレボ錠」を製造するあすか製薬は15日、処方箋が不要な市販薬として販売するための申請を厚生労働省にしていたと明らかにした。14日成立の改正医薬品医療機器法で新設された「特定要指導医薬品」に初指定される可能性がある。申請は2024年6月。
この薬は性交後72時間以内に飲む必要がある。23年11月から調査研究として16歳以上の女性を対象に、一部の薬局で処方箋なしの試験販売が始まっていた。
特定要指導医薬品に指定されれば、購入できる薬局が大幅に増える見込み。薬剤師の対面販売となり、オンライン販売はできない。
緊急避妊薬を巡っては、避妊失敗や性暴力などによる望まない妊娠を防ぐため、市販化を求める声が高まっていた。ただ必ず妊娠を防げるわけではない他、オンラインなどでの安易な販売や悪用、乱用の恐れが指摘され、市販化に慎重な意見も根強かった。今年4月現在、薬局336店舗で試験販売されている。