航空自衛隊機の墜落現場付近では、発生から1日がたった15日、住民が隊員2人の捜索活動を見つめた。愛知県犬山市の「入鹿池」で起きた事故。直前に練習機が猛スピードで降下していたとの証言も。機体は大破したとみられる。
山に囲まれた池周辺には自衛隊員や消防隊員が集まった。ボンベなどの潜水機材を積んだボートに捜索隊が数人ずつ乗り込み、墜落現場とみられる場所と岸を往復。近くには油の臭いが立ちこめる。
犬山市に住む無職男性(72)は、橋の上に無言でたたずみながら池を見つめていた。搭乗していた隊員について「気の毒だ」と強い口ぶりで語った。
ニュースを見て岸辺に来た愛知県春日井市の80代男性は「なぜこんな事故が起きてしまったのか。原因を究明してほしい」と肩を落とした。
事故現場は、明治建築を保存展示する観光施設「博物館明治村」のすぐそばにある。近くの建材会社の男性社員は「機体は45度ぐらいの急角度で池に落下した。機体がそのまま飛んでいたら、明治村に当たっていたかもしれない」と振り返った。