米軍普天間飛行場のフェンス沿いを歩く「平和行進」の参加者=17日午前、沖縄県宜野湾市

 日本復帰から15日で53年となった沖縄県で17日、基地負担軽減を求める「平和行進」が行われた。米軍基地の縮小は見通せず、自衛隊の「南西シフト」が続く中「基地のない平和な島」の実現を願い、米軍普天間飛行場(宜野湾市)や米軍嘉手納基地(嘉手納町など)の周りで実施された。

 晴天で汗ばむ暑さの中、県内外から集まった人たちが2コースに分かれて午前中から行進。嘉手納基地周辺を巡るコースの参加者は読谷村役場を出発し、「基地のない沖縄を」「命どぅ宝(命こそ大切)」などと書かれたはちまきやゼッケンを身につけ、「戦争のない世界をつくろう」などと声を上げた。

 沖縄県中城村の司法書士仲真初美さん(75)は「軍隊が住民を守らないことは沖縄戦で明らかだ。次の世代が絶対戦争に巻き込まれないでほしい」と語った。千葉県から参加した会社員根本賢治さん(54)は「数日前、嘉手納基地周辺で心臓に響くような航空機の騒音を聞き驚いた。少しでも沖縄の負担軽減につながれば」と話した。