ガザ中部デールバラハで、イスラエルの攻撃による被害状況を調べるパレスチナ人=17日(AP=共同)

 【エルサレム共同】イスラエル軍が作戦拡大を発表したパレスチナ自治区ガザでは、2023年10月からの戦闘で5万3千人以上が死亡し、住宅やビルなど建物の大半が破壊された。住民は「イスラエル軍はこれ以上、何を破壊するのか」と怒りをにじませる。避難生活に疲れ果て、危険を知りつつも退避しないと決める住民も出ている。

 「ここまで激しい攻撃とは思っていなかった」。北部ガザ市でムハンマドさん(30)が緊迫した様子で共同通信の電話取材に答えた。16日夜、3カ月の次女を抱え、北部ベイトハヌーンから家族6人で歩いてガザ市に避難してきた。3〜4キロの道のりに5時間以上かかったという。