20日、台北の総統府で記者会見する台湾の頼清徳総統(共同)

 【台北共同】台湾の頼清徳総統は20日、就任1年に合わせ、台北の総統府で記者会見した。中国の統一圧力に対し「戦争に備えることで戦争を避け、平和の目標を達成する」と述べ、引き続き防衛力の強化に取り組むと表明した。

 頼氏は「侵略者こそが平和の破壊者だ」と強調し、台湾周辺で軍事活動を活発化させる中国をけん制。対等と尊厳を前提として「中国と交流や協力をしていきたい」とも述べた。

 頼氏はこの1年で「全社会の防衛強靱化」や中国の浸透工作を阻止するための方策を講じてきたと成果を強調した。

 内政では立法院(国会)の多数派を野党に握られ、苦しい政権運営を強いられている。頼氏は「民主的で自由な生活を捨てていいと思っている台湾人はいない」と強調。中国を念頭に団結するべきだとの考えを示した。