自民党本部=東京・永田町

 自民党の小野寺五典政調会長は20日、東京都内で公明党幹部と会談し、後半国会で焦点となっている選択的夫婦別姓制度を巡り、今国会で結論を得るのは難しいとの認識を伝えた。導入に当たって関連する法律や政令が多数に上り、影響が大きいことを理由に挙げた。自公は引き続き連携して議論を進める方針を確認した。自民の坂本哲志国対委員長が記者団に明らかにした。

 会談には自民の森山裕、公明の西田実仁両幹事長も出席した。自民側は「関係する法律が650以上、政省令は2700を超える。これを検証していくのは今国会では難しい」と公明側に伝達した。

 西田氏は会談後の記者会見で、今国会で結論を得るのが困難だと一致したわけではないと主張。国民の理解を深めるための国会論戦が重要だとの考えを示した。公明は制度導入に賛成の立場を取っている。

 自民内では選択的夫婦別姓の対案として旧姓使用拡大案が検討されているが、意見集約が難航。自民は独自法案の今国会提出を見送る方向で調整している。立憲民主党が提出した民法改正案には反対する方針だ。