モンゴルの首都ウランバートルの広場で行われたオユーンエルデネ首相に辞任を求める抗議デモ=21日(共同)

 【ウランバートル共同】モンゴルでオユーンエルデネ首相が党首の最大与党モンゴル人民党は21日、連立政権を組む民主党との連立を解消する方針を決めた。民主党では連日の首相退陣要求デモに同調し、首相を批判する動きが拡大。デモをきっかけに連立政権が崩壊することになった。地元メディアが22日報じた。新政権発足の時期は見通せておらず、政局の混乱が続きそうだ。

 人民党は昨年6月の国民大会議(国会)の総選挙でかろうじて過半数を確保し、政権安定のためとして、同7月に民主党、人間党との3党連立政権を発足させた。

 だが首相の息子らの豪華な生活ぶりが最近報じられて国民の反発を招き、今月14日から首都ウランバートルの広場で首相の辞任を求めるデモが連日実施されている。

 民主党内では首相に辞任を促したり、説明責任を果たすよう求めたりする議員が続出。人民党は21日に所属議員を集めた会議で「民主党は連立の協力協定に違反した」と主張し、民主党を政権から「排除する」ことを決めた。経済政策を巡っても両党の溝が深まっていた。