アニメ映画「千と千尋の神隠し」の一場面を描いたタペストリー=23日、名古屋市の愛知県美術館

 スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」の一場面を描いた巨大なタペストリーが愛知県美術館(名古屋市東区)で展示され、人気を集めている。2005年愛知万博から20年を記念する事業の一環で、国内で初めて展示された。

 タペストリーは高さ約3メートル、幅約7・5メートルで、千尋が凶暴化したカオナシと対面する場面が、赤や黄などさまざまな色に染め抜かれた糸で鮮やかに再現されている。同館によると、タペストリー制作が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたフランス中部のオービュッソンで、国際タペストリーセンターが2年かけて作った。

 同館の白鞘南海学芸員は「近づくと織り目の工夫で立体感を感じることができる」と話した。展示は6月9日から7月3日までの休館期間を除き、8月17日まで。

 同センターは、大阪・関西万博会場(大阪市)にあるフランスパビリオンの入り口に展示されている、映画「もののけ姫」のタペストリーも手がけている。