返還28年を祝う記念式典で演説する香港政府トップの李家超行政長官(左)=1日、香港(共同)

 【香港共同】香港は1日、英国から中国への返還から28年を迎えた。香港政府トップの李家超行政長官は記念式典で、スパイ活動の防止などを目的とした国家安全条例の導入を自身の実績として強調し、香港の安全を回復させたと訴えた。投資や優秀な人材を引きつけてアジアにおける金融や貿易の中心地としての地位を回復させ、経済振興を図りたい考えだ。

 国安条例は外国勢力による干渉を阻止することなどを目的に2024年に施行された。香港当局は反政府的な主張をした市民を国安条例違反で逮捕するなど、民主派抑圧の道具として利用されている実態がある。

 李氏は国安条例施行について「歴史的任務を完遂した」と自賛した。