参院選岐阜選挙区に立候補した(左上から時計回りで)服部学氏、瀬尾英志氏、若井敦子氏、三尾圭司氏、伊藤あゆみ氏、小池裕之氏

 第27回参院選が3日公示され、立候補の届け出が午後5時に締め切られた。岐阜選挙区(改選数1)には、いずれも新人で与野党・諸派の5人と無所属の1人の計6人が立候補を届け出て、物価高対策や政治とカネの問題、地方創生の実現などを巡る論戦の火ぶたが切られた。20日投票、即日開票される。

 立候補したのは届け出順に、立憲民主新人で党県連副代表の服部学氏(54)、参政新人で介護職員の瀬尾英志氏(40)、自民新人で党県連女性局長の若井敦子氏(53)=公明推薦=、共産新人で党西濃地区副委員長の三尾圭司氏(49)、無所属新人で会社員の伊藤あゆみ氏(54)、政治団体「NHK党」から立つ諸派新人で行政書士の小池裕之氏(31)。6人は立候補の届け出を済ませた後、それぞれ17日間の選挙戦をスタートさせた。

【2025参院選 立候補者一覧】

 服部氏は出陣式で「物価高で多くの人が苦しんでいる。この状況を変えるのは政治の力。もう自民に任せてはいけない」と第一声。

 瀬尾氏は出陣式で「どんどんと下がってきた日本を一歩上に向けるために議員となり、日本人ファーストを推進していく」とした。

 若井氏は出陣式で「日本のど真ん中から真の地方創生を実現してみせるという決意のもと、余力を残すことなく戦い抜く」と誓った。

 三尾氏は出陣式で「あらゆるものが高くなっているのに給料は上がらない。今すぐ消費税を5%にし国民の暮らしを守る」とした。

 伊藤氏は取材に「政治の不透明なカネを明らかにし、不正は許さない。女性の社会進出を訴えたい」と答えた。

 小池氏は取材に「ユーチューブでの活動をメインに、党の公約や自分の伝えたいことを正確に誠実に伝えていきたい」と話した。

 自民派閥裏金事件を巡り離党した無所属現職の不出馬を受け、自民と野党の新人がぶつかり合う構図。自民にはいまだ逆風の中だが改選数1となった2013年以降4回連続で議席を独占しており、今回も自公の結束で圧勝を目指す。野党は一部で候補者調整を実現させ、昨年秋の衆院選で自民が占めていた小選挙区の一角を崩し、3人が比例復活した勢いに乗って議席奪取を狙う。諸派は知名度を高めて比例票獲得を狙う。

 立候補者が6人になるのは1974年(改選数1)、98年(同2)と並び過去最多タイ。女性候補が2人立つのも2001年(同2)、22年に続き最も多い。

 2日時点の県内の選挙人名簿登録者数は161万5008人(男性78万810人、女性83万4198人)。