【ワシントン共同】パレスチナ自治区ガザの停戦案を巡り、イスラエルメディアは10日、イスラエルが示した同国軍のガザ撤収計画に対し、イスラム組織ハマスが不満を示していると報じた。計画は軍の駐留をガザ全域の約3分の1まで減らす内容だが、広い緩衝地帯を維持しようとしており「受け入れられない」との認識を示したとしている。イスラエルに譲歩を求める狙いとみられる。
停戦交渉でイスラエル軍のガザ撤収は主要争点の一つ。交渉を仲介する米国、カタールの高官から譲歩を求められ、イスラエルはこれまでよりも、さらに広範囲から軍が撤収する計画を提示し、合意の可能性が高まったとされていた。停戦に向けたぎりぎりの駆け引きが続いているもようだ。
7日から訪米していたイスラエルのネタニヤフ首相は10日、帰国のため米国を出発。トランプ米大統領と2日連続で会談するなど、ガザ停戦案を集中的に議論した。
ネタニヤフ氏は10日、X(旧ツイッター)に投稿した動画声明で「60日間停戦し、その間に恒久停戦を協議する準備はある」と表明した。