520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から8月12日で40年となるのを前に、遺族らでつくる「8・12連絡会」が15日、手記をまとめた文集「茜雲そのあとに」を自費出版した。文集の出版は2015年以来となり、手記を寄せた32人は、故人への思いや40年間の歩み、空の安全を祈る言葉をつづっている。
連絡会事務局長で、次男の健さん=当時(9)=を事故で亡くした美谷島邦子さん(78)は「活動を支えてくれた人々への感謝の気持ちを次の世代につなぐためのエネルギーにしたい」と話した。
夫=当時(40)=を亡くした谷口真知子さん(77)は、手がけた絵本「パパの柿の木」の読み聞かせや、各地で講演活動に取り組んでいると報告。
5歳の時に父=当時(49)=を亡くした山本昌由さんは「若い世代を守るためにも過去の教訓を伝える重要性を感じている」と安全啓発へ決意を記した。
1冊送料込みで1800円。美谷島さんが代表を務める「いのちを織る会」のホームページのお問い合わせフォームから購入できる。