日本美術協会は15日、優れた芸術家に贈る第36回高松宮殿下記念世界文化賞の5人の受賞者を発表し、音楽部門にハンガリー生まれのピアニストのアンドラーシュ・シフさん(71)を選んだ。シフさんは透明感のある音色と深い洞察に基づく演奏で知られ、日本でも繰り返し公演している。

 授賞式は10月22日に東京都内で開く。賞金は各1500万円。

 他の部門は次の通り。(敬称略)

 ▽絵画部門 ピーター・ドイグ(66)=英国生まれの画家。幻想的な風景画で知られ、写真や記憶を基に豊かな色彩と独特のタッチで描く。

 ▽彫刻部門 マリーナ・アブラモビッチ(78)=セルビア生まれのパフォーマンスアーティスト。身体と精神の限界に挑む過激なパフォーマンスを通じ、観客との関係性や芸術の本質を探究。

 ▽建築部門 エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ(72)=ポルトガル生まれの建築家。モダン建築と自然を融合させた建築を生み出してきた。

 ▽演劇・映像部門 アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル(65)=ベルギー生まれの振付家、ダンサー。