ミクロネシア連邦のシミナ大統領を出迎えられる天皇陛下=29日午前、皇居・御所(代表撮影)

 天皇陛下は29日、来日中のミクロネシア連邦のシミナ大統領と皇居・御所で会見された。宮内庁によると、戦後80年が話題となり、陛下は旧日本軍の拠点だった旧トラック諸島(現チューク州)で「大変多くの方々が戦争で亡くなられ、痛ましく思う。遺骨収集への協力に感謝する」と述べた。大統領は「戦後の日本が果たしてきた平和貢献での役割を高く評価している」と応じた。

 会見は約30分で、大統領が3月に福島県を訪問したことについて、陛下は「被災地に関心を寄せていただき、ありがたく思う」とした。地球温暖化の影響で同国が直面している海面上昇や干ばつにも話が及んだ。