記者会見する探検家の高橋大輔さん=29日午後、秋田県庁

 秋田県男鹿市の本山(715メートル)で墜落した機体の一部が見つかり、米国の博物館学芸員により、終戦直後に墜落したB29爆撃機の一部であることが確認されたと、秋田市の探検家高橋大輔さん(58)が29日発表した。記者会見した高橋さんによると、全長184センチで着陸装置の一部など。「将来に残すべき戦争遺跡として大きな役割を果たす」と語った。

 太平洋戦争終結後の1945年8月28日、同県大館市の連合国軍捕虜収容所に救援物資を運んでいたB29が本山に衝突し炎上。乗っていた12人のうち11人が死亡した。

 高橋さんによると2019年、男鹿市内の知人から相談を受けて機体の捜索を開始。24年、墜落したとみられる地点付近で金属片を見つけた。米国の「国立第2次世界大戦博物館」学芸員に確認を依頼し、B29エンジン部分の油圧パイプと判明した。

 さらに今年6月には油圧パイプから約120メートル離れた場所で、全長184センチの残骸を発見。同博物館などにより、B29の3本ある車軸のうちの1本と特定された。