世界陸連のセバスチャン・コー会長

 世界陸連は30日、女子種目に出場する全選手を対象にした遺伝子検査を、9月13日開幕の世界選手権東京大会で初めて実施すると発表した。セバスチャン・コー会長は「女子スポーツのインテグリティー(高潔性)を守るための非常に重要なステップ」などとコメントした。

 9月1日から新規定を適用。男性の特徴の発達に関わる、Y染色体上の「Sry遺伝子」を口腔内か血液の検査で調べ、クリアした選手のみが大会出場を認められる。世界選手権に出場する選手の各国陸連が検査を行い、クリアすれば、一生に一度だけで問題ないとしている。

 世界陸連はこれまで、出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダーの選手が男子として思春期を過ごした場合は女子種目への出場を禁止するなどしてきたが、今回の措置の導入で、さらに厳格化される。(共同)