国立公文書館が、終戦前後の公文書を展示する特別展「終戦―戦争の終わりと戦後の始まり―」を開いている。8〜21日には、ポツダム宣言の受諾を表明した「終戦の詔書」の原本を見ることができる。1945年8月15日、詔書は昭和天皇による「玉音放送」で国民に伝えられた。
担当者は「45年は新しい日本をつくる出発点だった。現在の社会がどう始まったのか見てほしい」と話した。
展示資料は45年前後に作成された公文書30点以上。41年12月8日に米国、英国へ宣戦布告したことを知らせる詔書や、戦後の45年12月に女性参政権を実現した、改正衆議院議員選挙法が公布された際の閣議書を見ることができる。
終戦の詔書には、紙を削って文言を書き換えたあとのほか、括弧で言葉を書き加えた様子が見られる。
降伏が決まったのは45年8月9日から10日にかけての御前会議。その後の閣議では、詔書の文案を巡り議論が重ねられたという。
特別展は9月15日まで。入場は無料。