関川沿いに設置した事前予約制の花見席=27日午前、関市平和通

 コロナ禍3年目の春。まん延防止等重点措置が全面解除された後初の日曜日となった27日、岐阜県内各地の桜の名所では満開を待ちきれない人々が花見を楽しんだ。県や自治体は感染拡大防止のため、花見に伴う宴会の自粛を要請しているが、各地で夜桜見物用のライトアップや飲食できる花見席を設けるなど、少しずつ日常を取り戻そうと模索が続いている。

 岐阜地方気象台によると、岐阜市で21日に開花した桜は、例年開花後1週間から10日後が満開の目安。花はまだ少なめだが、今後気温が高めに推移すれば一気に開花が進むという。

 岐阜市は管理する岐阜公園(大宮町)と清水緑地(加納清水町)、堀田緑地(長良東野)に宴会自粛を呼び掛ける看板を設置。市公園整備課の担当者は「少人数、短時間での散策までは自粛を求めないので、基本的な感染防止対策をして花見を楽しんでほしい」と呼び掛ける。

 清水緑地の地元の加納東自治会連合会は、祭りは3年連続中止としたが、昨年なかった夜桜見物用のぼんぼりは桜並木に取り付けた。川田政美会長(70)は「何もないと家にこもり気分も暗くなる。少しずつ元の日常へ戻したい」と話す。4歳の長男と訪れた女性(41)=同市吉野町=は「思った以上に花があり春らしくなった。満開の頃にまた来たい」と散策を楽しんでいた。

 関市平和通の市複合施設「せきてらす」は花見イベントを開催。近くを流れる関川の河川敷に事前予約制の花見席を設けた。

 花見席では予約者にそば料理を提供。どぶろくや日本酒を飲み比べるイベントもあり、施設を運営する市観光協会の担当者は「密状態にならないよう花見席の間隔を取っている。来年以降も定着させたい」と話した。

 本巣市根尾板所の淡墨桜(国天然記念物)のある淡墨公園では、飲食を伴う宴会の自粛を呼び掛け、ベンチに座る際は間隔を空けるよう促す張り紙をした。飲食の露店の出店自粛も求める。

 淡墨桜の見ごろは例年より少し遅い4月上旬から中旬ごろとなる見込みで、22日から夜のライトアップを3年ぶりに始めた。約1カ月間行う予定。市観光協会の林正男事務局長は「最近は桜の見ごろや宿泊施設に関する問い合わせが多い。今年は多くの人が訪れてほしい」と期待する。