追悼集会であいさつする「松代大本営追悼碑を守る会」の表秀孝会長=10日午前、長野市

 太平洋戦争末期に皇居や政府機関の移転先として建設が進められた長野市の地下壕「松代大本営」跡地で10日、工事で犠牲になった朝鮮人労働者の追悼集会が開かれた。主催した「松代大本営追悼碑を守る会」の表秀孝会長(84)は「時代の波に流されず、歴史を直視し、再び誤ることのない今日を生きていく」とあいさつした。

 建立30年となった朝鮮人追悼碑に約70人が黙とうし、献花した。駐新潟韓国総領事館の洪仁泳副総領事は、日韓の未来は地域と市民社会の役割が重要だと指摘し「松代が過去を記憶し、平和を次の時代に伝えられることを願う」と話した。